fēnix 7 Proを手に入れてから10コースを比較のために走ってみました。結果を最初に言うと、GPSの精度は955よりもfēnix 7 Proの方が若干良さそうです。計測距離は955よりもfēnix 7 Proの方がほぼ同等か若干長いですし、走った所をより正確にトレースできていそうです。955は折り返しの位置がちょっと短かったり、カーブをちょっとショートカットして記録する癖があるようですが、fēnix 7 Proはこれらが若干良くなっていそうです。fēnix 7 Proは筐体が金属なのでGPS電波の受信特性が良くなっているのかもしれません。
10コースの走行結果を表にまとめると以下の通りです。計測時はfēnix 7 Proと955は両方とも左腕につけて走りました。左腕右腕の差による距離の差はありません。停まっているときに同じスタート・ゴールの場所で計測開始・終了を押しています。また、レコーディングレートは毎秒で、マルチバンド対応(L1信号・L5信号)設定です。ほぼ同等の計測条件です。
この表からわかる傾向は、まずfēnix 7 Proの計測距離の方が955よりも全てのケースで同じか長くなっています。ほぼ直線のコースだと1kmあたりの差は0~4 mで、周回コースも0~2 m、折り返しや曲がりが多いお絵描きコースだと0~6 mズレてしまうようです。
fēnix 7 Proと955のGPSの軌跡を地図に重ねて比べてみると、どちらもGPSの軌跡の重なり具合が良いようですし、実際に走ったようにトレースできているようです。ただ、955は折り返しの位置がちょっと短かったり、カーブをちょっとショートカットして記録する癖があるようです。例えば以下の辰 in 浜松コースの軌跡の結果では、左が955の軌跡で、右がfēnix 7 Proの軌跡ですが、微妙な違いですが、955の方が折り返しの位置がちょっと短かったり、カーブをちょっとショートカットして記録している傾向があるのが分かります。例えば辰の目の大きさがfēnix 7 Proの方が若干大きいです。
この結果ではfēnix 7 ProのGPS精度は955とほぼ同等か、ちょっと良くなっているのではないかなと言う感じです。筐体が金属になのでGPS電波の受信特性が良くなったのでしょうか。ビル街や林間コースなど空が見えにくい所でどのような結果になるか試してみたいですね。fēnix 7 Proを購入した理由はフラッシュライトで夜間も安全に走れることでしたが、GPSの精度が良いようなのでお絵描きに適していそうというのは予想外のメリットでした。955と比較してfēnix 7 Proのメリット・デメリットは以下です。
メリット
- バッテリーが大容量で持ちが良い(ただし、フラッシュライトはバッテリーの電力をかなり食うので、夜間に長い時間走る場合は懐中電灯など別の物を使う方が良いでしょう。)
- ソーラー充電対応なので、更にバッテリーの持ちが良い(ただし、太陽に向けてしっかり光を当てることはほとんどないのでちょっと良い程度。)
- GPSの精度が良い
- 金属筐体なので見た目が高級に見える
デメリット
- 金属筐体なので重い
fēnix 7シリーズにはfēnix 7 Proよりも大きいfēnix 7X Proがあります。筐体がより大きいので中に入っているGPSアンテナが大きくなっていることが予想され、GPS電波の受信感度もより良いのではないかと思います。試してみたいところですが、fēnix
7X Proは大きすぎていろいろとぶつけそうで邪魔なので購入は見送っています。
この結果は個体差の可能性もあるので、常にfēnix 7
Proの方が955よりもGPSの精度は良いということは言えません。この結果が統計的に普遍性があるかは、少なくともそれぞれ30台ぐらいのデータを集めないとハッキリとは言えません。