2021年12月25日土曜日

Garmin Foreathlete 910XTJとGarmin Foreathlete 935のGPS精度比較

Garmin Foreathlete 910XTJ(以下910)が中古で安く売っていたので手に入れました。3年ほど前に910が故障したので、Garmin Foreathlete 935(以下935)に買い換えましたが、どうもGPSの精度が910よりもよろしくないのではと思っていました。例えば、距離が短かったり、同じところを走ったはずなのに線がズレていたり、急カーブや折り返しをショートカットして記録していたりということがありました。910が中古で安く売っていたら買って、実際にどうなのか試してみようと思っていました。

 

910を手に入れてから10コースを比較のために走ってみました。結果を最初に言うと、GPSの精度は935よりも910の方が良さそうです。計測距離は935よりも910の方が正しそうですし、走った所をより正確にトレースできていそうです。

 

10コースの走行結果を表にまとめると以下の通りです。計測時は910935は両方とも左腕につけて走りました。左腕右腕の差による距離の差はありません。停まっているときに同じスタート・ゴールの場所で計測開始・終了を押しています。また、両方ともみちびき対応(補完信号 L1C/A)ですし、レコーディングレートは毎秒です。ほぼ同等の計測条件です。


この表からわかる傾向は、まず910の計測距離の方が935よりもほとんどのケースで長くなっています(つくばエクスプレス沿い①は同じ計測距離なので、これだけは例外です)。ほぼ直線のコースだと1kmあたりの差は2-3 mで、周回コースになると10-15 m、折り返しや曲がりが多いお絵描きコースだと24-50 mもズレてしまうようです。

 

Mapでの計測距離と比較すると、ほぼ直線や周回コースでは935の方がMap距離に近かったり、910の方が近かったり、同じだったりと、ほぼ引き分けと言った感じです。お絵描きコースでは3コースとも910の方が近いです。実際のランニングでは人や車や凸凹などを避けてまっすぐ走っていなかったり、折り返しやカーブでは膨んだりしているので、Mapでの計測距離よりも若干長く走っているはずです。これを考慮するとほぼ直線や周回コースでも実際に走った距離は910の方が近いのではないかと思います。

 

910935GPSの軌跡を地図に重ねて比べてみると、910は走ったコースを安定してトレースできているようですが、935は道ではない住宅などを通り抜けて走ったように記録しており、ショートカットして記録している箇所が散見されます。この例は以下の画像のタツノオトシゴコースで顕著に見られます。左が935で、右が910GPSの軌跡です。左の935の軌跡では、目が潰れていたり、口の上側の付け根のあたりで住宅を通り抜けていたりして、ショートカットして記録しているのが分かります。他にも935はスタートとゴールが50mぐらいズレていたり、真っすぐ走ったはずの尻尾の所で右折左折を繰り返していたりします。


GPSの精度としては、古い機種の910の方が935よりも良いようです。ただ、935の良い所としては以下の点があります。

  • GPSの電波捕捉が速く、空の見える開けた場所だとだいたい1分以内ぐらいで捕捉完了になる。同じ条件で9102-3分ぐらいかかる。
  • 歩数・ピッチ・歩幅・心拍数・気温などのデータが取れる。
  • 見た目は910よりもおしゃれ。

お絵描きコースなど走った所を正確にGPSの軌跡を取りたいときは910で、周回コースもできれば910で走るのが良さそうです。なるべく早く走りだしたいときや、ピッチや心拍数などのデータを取りたいときは935と言うように使い分けるのが良さそうです。

 

この結果は個体差の可能性もあるので、常に910の方が935よりもGPSの精度は良いということは言えません。この結果が統計的に普遍性があるかは、少なくともそれぞれ30台ぐらいのデータを集めないとハッキリとは言えません。知りたい人がいたらGarmin Foreathlete 910とか935とか、あるいは920とか945を私に買ってください。データ取りして結果を報告しますよ。


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